変更履歴
2024年11月15日更新「明治記念大磯邸園2つの邸宅を公開」追記
神奈川県大磯町にある「明治記念大磯邸園」は、歴史と文化の薫り高い庭園です。江戸時代に東海道の宿場町として栄えた大磯は、明治時代以降、行楽や療養地として多くの著名人に愛されました。その中には初代内閣総理大臣の伊藤博文をはじめ、8人もの総理経験者が含まれます。大磯は「明治政界の奥座敷」とも称されるようになり、その名声を高めました。
明治記念大磯邸園2つの邸宅を公開
これまで旧大隈重信別邸・旧古河別邸と陸奥宗光別邸・旧古河別邸の庭園のみが見学可能だったが、25年度の前面開園に先駆けて、今回2つの邸宅が公開される。
現在整備が進められている明治記念大磯邸園内の旧大隈重信別邸と旧陸奥宗光別邸跡の邸宅改修工事が完了し、11月23日(土)から両邸宅が公開されることになりました。入場料は無料です。
旧大隈重信別邸は木造平屋建て寄棟金属板瓦棒葺。明治30(1897)年以前に建築されたもので、改築はされているものの、大隈が書斎としていた「神代の間」のほか、社交家の大隈がよく宴を開いていたといわれる「富士の間」など主要な居宅部分は大磯の別荘文化が最も栄えた時代を、現代に伝えているという。
陸奥宗光別邸は、木造平屋建寄棟桟瓦葺。昭和5(1930)年に改築されたもので、大隈重信別邸と共に大磯町指定文化財に指定されています。
(タウンニュースより引用させていただきました。)
明治記念大磯邸園無料ガイドツアー
明治記念大磯邸園は、旧大隈重信別邸と陸奥宗光別邸跡の公開を記念した、邸宅ガイドツアーを12月1日(日)から12月22日(日)まで開催します。実施日3日前まで申込受付中。
ツアーは午前9時、11時、午後1時、3時から各回約60分です。参加費は無料です。申し込みはこちらからできます。
問い合わせは同園0463-61-0101(午前9時から午後5時)
無料ガイドツアー
歴史的背景と明治記念大磯邸園の開園
2018年の明治150年記念事業の一環として、明治記念大磯邸園の設置が決定されました。この庭園は、2020年11月3日に第1期開園を迎え、旧大隈重信別邸・陸奥宗光別邸跡のある東側区域が一般に公開されています。全面開園は2025年度を目指して整備が進められており、旧大隈別邸と陸奥別邸跡の邸宅は2024年度に暫定公開の予定です。
#### 大磯の総理大臣ゆかりの地
明治記念大磯邸園は、JR大磯駅から徒歩約15分の場所にあります。大磯の観光名所でもある東海道の松並木沿いに位置し、駅からは大磯中学校の隣にあります。この中学校も、かつては山形有朋の別邸「小淘庵」があった場所です。東海道沿いの石積みの塀の向こうに広がる邸園は、歴史の趣を感じさせる場所となっています。
#### 公開されている明治記念大磯邸園
現在公開されているのは、旧大隈重信別邸と陸奥宗光別邸跡の庭園部分です。エントランスから進むとまず目に入るのが旧大隈重信別邸です。大隈重信は早稲田大学の創設者であり、8代と17代の総理大臣を務めた人物です。彼が大磯に別邸を構えたのは1897年のことで、その隣地は佐賀藩主鍋島家の別邸でした。
旧大隈別邸は、眺望を楽しむために海側を向いて建てられており、かつては座敷から松林越しに海を見渡すことができました。特にこの別邸はガラス張りの外観が特徴で、古いガラスが使用されているため微妙にゆらめいて見えます。手拭き円筒法や機械式円筒法といった現在では再現できない技術で作られたガラスは、非常に貴重なものです。
#### 未来に向けての整備
明治記念大磯邸園は、伊藤博文、大隈重信、西園寺公望、陸奥宗光といった立憲政治の確立に重要な役割を果たした人物たちの邸宅が集中する貴重な場所です。これらの歴史的な邸宅と庭園を次世代に遺すため、整備が進められています。
建物内部の見学はまだできませんが、保存状態の良い庭園部分を散策するだけでも、明治期の政治家たちの暮らしぶりやその時代の風景を垣間見ることができます。明治記念大磯邸園は、日本の近代化の歩みを感じることができる貴重な場所として、多くの人々に訪れていただきたい場所です。
明治記念大磯邸園「古河緑地」
2022年10月26日(水)から古河緑地が一般公開されました。場所は庭園の一番奥、海側になります。
この緑地を含む約3.1haの敷地は、古河グループの創業者である古川市兵衛氏が、明治30年代に大隈重信公および陸奥宗光公から譲り受け、古河電気工業株式会社様が「古河電工大磯荘」として管理してこられました。その後、平成30年が明治元年から起算して満150年に当たることを踏まえ明治期の立憲政治の確立などの意義や歴史を後世に伝えていくため「明治150年」関連施策の一環として、明治記念大磯邸園を設置することが平成29年11月21日に閣議決定されました。
本邸園の整備にあたり、古河電気工業株式会社様からは、歴史的な資産価値を有しつつ周辺の建物群および緑地を一体的に保存・活用するという明治記念大磯邸園の事業趣旨にご賛同いただき、4,296.88㎡の緑地を令和元年7月に大磯町にご寄付いただきました。町は、この多大なるご厚意に敬意を表し、感謝の意を込めて碑を建設するとともに、緑地を「古河緑地」と名付け、将来にわたり良好な緑地として保全し次世代へと引き継いでまいります。出典:明治記念大磯邸園内看板「古河緑地」2024年6月8日撮影
古河緑地内の四阿
古河緑地の「四阿(あずまや)」と書かれた案内看板をたどり、階段を登ります。明治記念大磯邸園の一番海側高台になります。
四阿は、古河緑地の極上の景色を堪能できる絶景スポットです。日本を代表する建築家・隈研吾氏がデザインを手掛けた和風建築は、周囲の自然と調和し、まるで景色に溶け込んでいるかのよう。四阿に佇めば、雄大な松並木と海の青さが目の前に広がります。
潮風を胸に受けながら、ベンチに腰掛けてひと息つくことができ、贅沢な時間が流れる魅力的な空間となっています。古民家を思わせる素朴な佇まいながら、隈研吾氏ならではの洗練されたデザインが光る、まさに情緒と風格を兼ね備えた落ち着いた佇まいが特徴的です。緑地内を散策する際には、ぜひ立ち寄り、四阿から臨む風景美を満喫していただきたい一休憩スポットです。
明治記念大磯邸園[口コミ例]Googleマップ口コミより
国道1号線を走っていると、《浪漫閣跡》の看板と歴史ある洋館が見えたので立ち寄ってみました。残念ながら浪漫閣は工事中で入れず、隣にある《明治記念大磯邸園》に入りました。とてもきれいに整備され、歴史ある建物もあり、これが無料とは驚きです。駐車場はないため、大磯町役場の有料駐車場に停めて数分歩きました。大磯には他にも歴史的な場所が多く、散策にぴったりです。
明治記念大磯邸園は、「明治150年」関連施策の一環として、国土交通省が神奈川県および大磯町と連携し整備を進めています。ここには伊藤博文、大隈重信、西園寺公望、陸奥宗光といった立憲政治の確立に重要な人物たちの邸宅が集中しています。
広い庭園は無料で見学でき、駐車場はありませんが、大磯町役場駐車場から徒歩でアクセスできます。大磯駅からは徒歩約20分です。庭園内には旧大隈重信別邸や陸奥宗光別邸跡があり、整備された広い敷地があります。旧吉田邸とは異なる趣があります。入口では周辺のパンフレットが手に入ります。別邸内には入れませんが、外から見ることができます。庭園内のベンチでゆっくり過ごすのも良いでしょう。この庭園を訪れると、なぜ多くの著名人が大磯を好んだのかがわかる気がします。
2022年11月11日時点では、改修のため別荘は覆いで囲まれています。建物の保存や内部見学のために基礎や柱の修復が行われています。鉄骨を使って建物全体を持ち上げて修復している様子は、工事現場のようですが、貴重な光景です。隈研吾さんの事務所が設計した東屋も完成していますが、期待していたほどゆっくり座れる場所ではなく、鉄パイプが目立って興ざめです。ただ、庭園自体は広々としていて気持ちが良いです。古川電工さんに感謝です。
専用駐車場はありませんので、車で来る場合は国道1号線沿い東側にある大磯町役場駐車場を利用するよう案内されました。入園無料で、園内には明治期の建物、旧大隈重信別邸、旧古河別邸(邸内見学は休止中)があります。管理が行き届いた庭園散策路があり、起伏のある園内をゆっくり見て回れます。庭園の植栽は梅、桜、ツツジ、バラ、松、竹、果樹など四季折々の風情を楽しめます。今回はツツジの花が見ごろでした。休憩ベンチやトイレ施設もあります。見学後には受付でアンケートに答えると、特製絵はがきと名称入りボールペンをプレゼントしてもらいました。
明治の宰相などの別荘が並ぶ大磯で、長い間公開されなかった邸宅がようやく仮オープンしました。今は入場無料で、広大な敷地に建つ明治期の邸宅、陸奥宗光邸、大隈重信邸宅を外から見ることができます。内部公開にはまだ時間がかかるようですが、大きな松林の中にベンチもあり、ゆっくり過ごすことができます。
明治記念大磯邸園:日本の近代政治の遺産を訪ねるまとめ
この地に明治期の人々が別邸を構えた理由は、東海道の宿場町として栄えた大磯の風光明媚な環境が、行楽やリフレッシュの場として魅力的だったためだろう。令和7年度の全面開園に向け整備が進められており、建物の一般公開も予定されている。
明治記念大磯邸園情報
住所:神奈川県中郡大磯町東小磯295
交通:大磯駅から徒歩15分
開園時間:09:00~16:30
休園日:毎週月曜日*但し月曜日が祝日の場合は開園し翌日が休み
入園料:無料
電話:0463-61-0101
駐車場:現在工事中
*現在は2025年の前面開園に向け整備中のため庭園のみ開園
開園範囲は旧大隈重信邸・旧古河別邸と陸奥宗光別邸跡・旧古河別邸の庭園のみ。建物内の見学は現在できません。
明治記念大磯庭園アクセス